【2013関東リーグ戦】第2戦vs筑波大~それぞれが繋いで そして引き寄せた残り2秒からの逆転劇 ~

by admin on 土曜日, 8月 31st, 2013


第89回関東大学バスケットボールリーグ戦 第2戦 v筑波大 の試合結果を掲載いたします。



◆試合結果

 明治大 ○55(16-13,10-9,22-13,7-19)54● 筑波大

◆レポート

【1Q】

1Qはお互い攻め込むも、リングに嫌われなかなか得点が伸びず。残り1分を切って11-13と2点リードを許すが、明治大・中東が3Pを決め14-13と逆転。残り8秒、安藤から皆川へのアシストパスが通り、16-12で2Qへ。
 
 
【2Q】
2Qもそのままの流れが続き、両者の持ち味がなかなか出せない時間帯は続いた。残り2分で筑波大・小原のフリースローで22-21と逆転を許すと、さらにここで明治大は2連続チャージを吹かれるなど嫌な流れ。しかし、ディフェンスから立て直す明治大は中東がスティールで自ら速攻バスカンを決め、23-22と再びリード。

そして、残りは42.7秒。明治大ボールからスタートし、シュートは惜しくもはずれるがここで清水がオフェンスリバウンドでつなぎ、最後の攻めは明治大が獲得した。ボールを回し、最後は西川へ。放った3Pは見事に決まり、26-22と笑顔のまま後半へ。
 
 
【3Q】
前半とかわり、お互いの持ち味が見られたのが後半だった。

まず最初の流れを掴んだのは明治大。前半最後のシュートを決めた西川が再び3Pを決め、勢いを増すと中東が連続で筑波大のシュートをブロック。そこから奪ったボールは全て得点に繋がり、筑波大も坂東、池田らが3Pを決めてくるが徐々に点差は開き、残り2分37秒、中東のディフェンスリバウンドから一気に速攻へとつなげて、最後は西川。落ち着いて筑波ディフェンスをかわし、シュートを決めると42-27。この試合最大の15点差へ。

たまらず筑波大はタイムアウト。その後、筑波大・小原、池田らに得点を許し、嫌な空気が流れるも明治大・田中が連続3P。48-35と15点差を守り、最終Qへ。

 
 
【4Q】
だが、ここから筑波大の猛追が始まった。ファールトラブルでベンチに下がっている時間帯が多かった筑波大・武藤が開始早々連続でセカンドショットを決め、流れは筑波大に傾くかと思われた。しかし、明治大もターンオーバーで坂東があわや速攻か、というシーンでは西川が豪快なブロックショットと流れを断ち切り、中東の速攻で50-39と2桁差に戻すと筑波大タイムアウト。

残りは6分。しかし、ここからだった。

明治大はまさかの5分間ノーゴール。その間、筑波大・坂東の3P、笹谷の速攻、武藤のジャンプシュートなどで残り2分半で50-48。2点差にまで追い上げられてしまう。ここで明治大がタイムアウト。その後先手を取ったのは、筑波大。武藤に3Pを決められ、残り1:40。とうとう逆転を許してしまう。さらに山田のフリースローで1点許すと残り1分で50-52。明治大は安藤が果敢にドライブで攻め、52-52と勝負を振り出しに戻したかに見えたが残り20.1秒で武藤がポストプレーから得点。52-54とリードを許してしまい、万事休す。

だが勝負は最後までわからなかった。

明治大、最後の攻撃を託されたのは、安藤選手。
筑波大・笹山との駆け引きで安藤選手は3Pを打ちながらファールを誘い、3本のフリースローを獲得。残り時間は2秒。勝利のためには1本も落とせない状況。ここで安藤選手は全ていれ、55-54と土壇場で逆転に成功。最後、タイムアウトを取り、逆転を狙った筑波大だが、武藤選手のジャンプシュートは外れ、55-54で試合終了。終始苦しい内容となったが、明治大が勝利をもぎとった。

 


◆BOX

#2 目 健人 13:49
#5 森山 翔太(CAP) 1:16 1TO
#10 清水 隆平 3:04
* #12 中東 泰斗 38:42 11得点 (3P1本含む) 11リバウンド 3TO 1ST 3BS
* #16 安藤 誓哉 40:00 12得点 (3P1本含む) 7リバウンド 1TO 4AS
* #22 西川 貴之 32:28 12得点 (3P2本含む) 4リバウンド 3TO 2AS 2BS
* #24 田中 成也 29:38 9得点 (3P3本含む) 4リバウンド 1TO 1BS
#50 伊澤 実孝 17:16 5得点 9リバウンド 2TO 1BS
* #51 皆川 徹 23:47 6得点 7リバウンド 4TO
(*:スターティング・メンバー)
 
 

◆試合速報

Twitterで試合速報を行っています。ご覧になりたい方は下記へ。
http://twilog.org/msup2011bb/date-130831

◆Photo Galley
2013リーグ戦・第2戦vs筑波大~【Photo Galley】~
 
◆次戦以降の試合情報
「カレンダー」ページ(選手ポスター掲載)をご覧ください。

 
 

~ロースコアとなった前半 3Qは明治大 4Qは筑波大 最後に勝利を掴んだのは~
 

前半と後半が全く違う展開となったこの試合
 
前半は、お互いの得点が伸び悩んだ。
シュートがリングに嫌われるシーンも見られたが、それ以上に両者の相手対策が機能し、お互いが自分たちの持ち味を出せずにいたのではないかと思う。そして後半になり、一歩抜け出したのが明治大。しかし、筑波大も武藤選手、坂東選手、笹山選手、池田選手らが徐々に機能をし始め、最後は接戦となった。
 
その筑波大との昨年度のリーグ戦績は、2戦2敗(※)と負け越している。
(※)1戦目が56-62、2戦目が62-79
そのうち、1戦目はこの試合と同様に、途中まで明治大がリードし、筑波大の追い上げに合うという展開だった。
 
 
違うのは、最後だ。再逆転し、明治大が勝利を掴んだのだ。
 
 
~「最後の1分間、楽しかった」~
 
残り2秒での逆転劇。
決めたのは、明治大・安藤誓哉選手(3年)だった。

筑波大・武藤選手の3P、山田選手のフリースローで4Q残り1分50-52とリードを許し、明治大は追い込まれた。そこで、安藤選手は自らのオフェンスリバウンドでつないだボールを個人技でねじ込むと52-52の同点に。しかし、再び武藤選手に決められ、52-54の2点ビハインドとなり残りは20.1秒。

この試合、厳しい言い方かもしれないが、安藤選手も含めシュートの当たっている選手はいなかった。その中で、安藤選手は自ら攻め込むことを選択。そして、最後の駆け引きで3Pを放った瞬間に筑波大のファール判定となり、3本のフリースローを獲得。

この試合の勝敗は、この16番・安藤選手へ託されることに。

会場の誰もがそのプレーを見つめる中、胸に一度だけ手を当てて向かったのはフリースローライン。1投目、2投目と決まるたびに歓声が起きた。

そして、3投目。

55-54と逆転となるシュートを決めると、筑波大タイアウト。安藤選手をベンチ全員が出迎えた。そして、残り2秒を守り切った明治大。この逆転劇に会場が大きな興奮に包まれた。

この最後を託された安藤誓哉選手(3年)は試合後こう語った。
「最後の1分間、楽しかった」
 
 
~それぞれがつないでの勝利を力に変え 次なる課題に向け次戦に挑む~
 

勝負がかかった状況にこの言葉を言ってくれる存在がいるのはチームにとってどれほど心強いことだろうか。

もちろん、それだけでこの試合を勝ったわけではない。

前半終了間際の3Pや豪快なブロックショットを見せてくれた西川選手(4年)、攻守だけでなくリバウンドでも貢献している中東選手(3年)、3Qでリードを広げた攻撃で大きく貢献した田中選手(4年)、この試合ゴール下で奮起した皆川選手(3年)などシュートが決めきれない苦しい内容でもみんなでつないでつないで最後は掴んだ勝利。もちろん、ベンチや応援席からの掛け声も間違いなく後押しになったはずだ。

ただ安藤選手も「15点差をつけたのに、それを守れなかったのはガード(である自分)の責任」と勝利を喜ぶだけでなく、反省点も語ってくれた。

そうだ、リーグ戦はまだ始まったばかり。勝利することは大切だが、勝利だけでなくこれから成長していかなければならない。

苦しみながらも手にした開幕2連勝を力に変え、それぞれの課題を乗り越えるために次は第3戦目・中央大に勝負を挑む。
 
 

(写真上:安藤選手が残り2秒で獲得したフリースローの場面。最後まで激戦を繰り広げた明治大、筑波大ともに集まる姿が。)
(写真中:フリースローラインへ向かう安藤選手。この勝負を楽しめる才能に頼もしさしか感じられなかった。)
(写真下:42-27と初めて最大の15点差になった場面。この差を守れなかったことを反省点にあげた安藤選手。こういった場面からの勝ち方を明治大がどう掴んでいくのかもぜひ注目してほしい)

 
 
 

 
 

 
 

Written by K
試合速報 M
Photo K

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