第89回関東大学バスケットボールリーグ戦 第4戦 vs拓殖大 の試合結果を掲載いたします。
◆試合結果
明治大 ●82（17-27,18-23,21-16,26-18）84○ 拓殖大
◆レポート
【1Q】
開始から拓殖大の2mセンター・バンバが明治大ディフェンスをものともせず、このQだけで17得点と一方的にやられてしまう。対する明治大は決して悪くない攻めながらもシュートが3本連続で落ち、流れに乗れない。逆に拓殖大はバンバに続いて大垣・藤井が気持ちよくシュートを決めて、ジワジワと点差を離していく。
明治大は西川・田中が2ファールと苦しい状況になるも中東・目の3Pや代わって入った伊澤が積極的にシュートを沈めるが、良いところで拓殖大ルーキー・成田の3Pが決まってしまい、流れを変えられず、17-27と10点ビハインドで1Qを終える。
【2Q】
何とか点差を縮めたい明治大は、田中が果敢にドライブでアタックし、フリースローを獲得。しかし、ターンオーバーから速攻を止めようとした伊澤のファールがアンスポとなり、拓殖大がリードを広げる。それでも、中東がドライブ、リバウンドと攻守に活躍しエースとして明治大を引っ張っていく。さらに、安藤の3Pも鮮やかに決まり、明治大ペースになるかと思われた。
明治大へ傾きかけた流れを止めたのはやはり絶好調のバンバで3Pを沈めて明治大の勢いを止めると、赤石のドライブも決まり、27-43とこの試合最大の18点差となってしまう。この苦しい状況でも、中東はシュートを決め続け、拓殖大にその力をみせつけ粘りをみせるが今日はどうしても良い流れが続かず、田中がOFファールをとられ明治大はタイムアウト。
残り2分をきって西川が3Pを決めるが、バンバがすぐに3Pを返して一歩も譲らない。少しでもその差を縮めて終わりたい明治大は、残り38秒で安藤のジャンパーが決まるが、35-50と大きくリードを許して前半を終える。
【3Q】
後半に入ると、明治大がようやく奮起する。中東・安藤が鮮やかにシュートを決めると、拓殖大のアウトサイドシュートが連続で落ち、西川の3Pも決まってジワジワと追いつめていく。田中・西川のファールが4つとなり苦しいが、スティールから中東が速攻レイアップ、続けて西川のドライブも決まり7点差とすると、拓殖大は初めてタイムアウトを要求。
明治大は、安藤のシュートで5点差まで追い上げるが、ターンオーバーから大垣に速攻を決められ、その間に中東が負傷交代してしまう。すると、シュートが落ち始め、再び流れは拓殖大へ。バンバに連続得点を許すものの、西川が3Pで食らいつき、なんとか10点差まで戻して最終Qへつないだ。
【4Q】
皆川のブロックショットから中東が速攻を沈め、良い入り方をすると、目の3Pで点差が63-72と再び一ケタに。しかし、拓殖大も本日絶好調の大垣が積極的に攻め、藤井の3Pも決まるなど流れを譲らない。
それでも、明治大の激しいDFに拓殖大がターンオーバーを連発すると、その隙を逃さず、中東・伊澤の連続シュート、さらに安藤のレイアップで74-77の3点差まで追いつめる。
明治大のタイムアウト明け、西川の3Pが決まって残り2分で79-80と1点差と拓殖大の背中を捕らえると、大垣にシュートを許すが、伊澤の3Pがすぐに決まって残り1:12でついに82-82の同点に。白熱した戦いに両者は一歩も引かず、残り30秒をきる。
拓殖大の時間を使った攻撃は決まらず、明治大ボールになるが、ここで安藤が痛恨のターンオーバー。残り4.2秒で拓殖大ボールに。スローインからの攻撃でバンバのドライブがブザビのバスカンとなり、万事休す。フリースローは外れ、82-84で試合終了。最後まで諦めずに追い上げをみせたが、明治大にとってはあまりにも痛すぎる敗戦となった。
（写真上：タイムアウトの様子）
（写真下：拓殖大・バンバ選手が勝利点となるドライブを決めた直後。あっという間の幕切れであった。）
◆BOX
* #2 目 健人 34:47 7得点 （3P2本含む） 7ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1ST
#5 森山 翔太（ＣＡＰ） 6:10
#10 清水 隆平 1:11
* #12 中東 泰斗 35:44 22得点 （3P2本含む） 6ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1TO 5AS 3ST
* #16 安藤 誓哉 40:00 15得点 （3P1本含む） 4ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 3TO 7AS 2ST
* #22 西川 貴之 29:25 21得点 （3P5本含む） 1ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1TO 1AS 1ST
* #24 田中 成也 26:36 3得点 2ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1TO
#50 伊澤 実孝 17:21 14得点 （3P2本含む） 3ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1TO 2AS
#51 皆川 徹 8:46 1ﾘﾊﾞｳﾝﾄﾞ 1ST
（*:スターティング・メンバー）
◆試合速報
Twitterで試合速報を行っています。ご覧になりたい方は下記へ。
http://twilog.org/msup2011bb/date-130904
◆Photo Galley：2013リーグ戦・第4戦vs拓殖大～【Photo Galley】～
◆次戦以降の試合情報：
「カレンダー」ページ（選手ポスター掲載）をご覧ください。
～3勝同士の戦い 最大18点差をつけられるも82-82の同点へ 4勝目の行方は…～
ここまで3戦3勝同士の戦いとなったこの試合。オフェンスではいい攻めを見せるもフィニッシュが決めきれず、さらにはディフェンスもうまく機能せず流れに乗れない明治大に対し、ルーキーのバンバ選手にジャンプシュート、ドライブなど前半だけで30点近くもの得点を許し、2Q途中で最大18点差まで開くなど拓殖大の一方的な展開となり、前半は35-50と15点差で折り返した。
だが、いつか流れは必ず来る、と信じ後半に挑んだ明治大。徐々にチームの攻撃が噛み合い、さらにディフェンスも機能し始め、ディフェンスリバウンドも1回目で確実に取り始めると流れは明治大へ。そして、残り4分。安藤のジャンプシュートで50-55の5点差にまで追いついた。
拓殖大も簡単には譲らない。明治大からターンオーバーを誘い流れを切ると、56-66の10点差で3Qを終えた。
しかし、最後の10分で再び流れを掴んだ明治大。ディフェンス、オフェンスが噛み合い、徐々に点差を縮めていくと残り1分半・伊澤の3Pが決まり82-82ととうとう拓殖大と捕えた。しかし、残り4.2秒で明治大がミス。最後拓殖大が選んだ攻撃はバンバ選手のドライブだった。それをねじ込まれ、試合終了。82-84で明治大は4連勝を掴みとることはできなかった。
試合後の選手たちは、負けたことはもちろんだが、前半で自分たちのプレーができずに終わってしまったことを悔やむ姿が多く見られた。
後半のようにできていれば…。
ここまでの明治大は3勝はしているものの、昨年度のリーグ戦とは違い、どこか苦しそうな表情をしている…。これは何なのだろうか。
～歯痒い内容が続くも 目指すは次の段階へ～
昨年は1勝1勝を喜ぶ姿が見られた。それは「2年前のリーグ戦、入替戦、そしてインカレで味わった経験」からだろう。
（写真上：昨年度のリーグ戦より。早稲田戦で3勝目をあげ、喜びの表情を見せている明治大）
2年前というと佐藤卓哉、田村、岸本ら4年生と1年生だった安藤、中東、皆川らが中心のチームだった。
経験豊富な4年生たちはいたものの、明治大は大苦戦を強いられリーグ戦では最大8連敗を経験し、4勝14敗の9位で終えた。入替戦では中央大と激闘を繰り広げ、1勝1敗でのぞんだ最終戦。72-70の2点差とぎりぎりの所で1部の座を死守。そして、迎えたインカレのベスト8決定戦。試合は延長戦となり、あわや再延長かと思われた時、東海大のブザビシュートが決まり、75-77。
劇的な幕切れに彼らは泣き崩れ、そのままシーズンを終えた。とにかく勝利までが遠く感じる1年だった。
（写真下：2011年度のインカレ・ベスト8決定戦vs東海大の試合終了直後の写真。）
だが、その1年を経験した今の3、4年生たちが迎えた去年のリーグ戦は、それまでの苦しい思いや辛かった思いを力に変え、チームを作り上げていった。そして掴んだのはインカレ3位であり、今のチーム力だ。
そういう意味では今年は去年と状況が違う。苦しかった思いや辛かった思いをぶつけながらも、結果を求められる力を持ったチームとしてのぞんでいる。だからこそ、自然と求めるレベルも高くなり、勝利をあげていても自分たちの力を出し切れていないことで歯痒く感じてしまうのだろう。それはきっと負けからの悔しさや苦しさだけではなく、勝ちながらも成長を遂げていくという次の段階のチームになろうとしている途中なのかもしれない。
この試合の後半では攻守が機能し、拓殖大という相手に最大18点差から追い上げた。きっと何かを手ごたえを感じ、そして掴みかけているはずだ。
これまで我慢強く1つ1つクリアしてきた彼らなら、きっとこの状況を乗り越えてくれるはずだ。さあ、土日は東海大、青学大という優勝候補2校との対戦。更なる次の段階に進もうとしている明治大バスケ部がどんな試合を見せてくれるのかぜひ注目してほしい。
Written by K&R
試合速報 R
Photo K
