【2014リーグ戦】16試合を終え、1部残留を決めた明治大…チームとして更なる成長を遂げるために~【後編】田中井選手、ガード陣~

by admin on 木曜日, 10月 23rd, 2014

~新人戦で掴んだ経験を経てシックスマンとして試合をつなぐ
「プレータイムは短いので、元気もあります。そういった所でチームの活力になれれば(田中井紘章・2年)」~

また”試合をつなぐ”存在も重要だ。ここまで一番「シックスマン」らしい動きを見せてくれていたのは田中井紘章(2年)だろう。ミスはほとんどな、ディフェンスでは相手のPGに積極的なプレッシャーを掛けチームを盛り上げるプレーも見せてくれる。ただ「出る」だけでなく「短い間でも何か1つでもやってくれる」という存在はチームにとって必要な存在だ。2014_tanakai2
(写真:田中井紘章(2年))

今チームに対して貢献しているプレーはキャプテンを務めた「新人戦」で見つけたものだという。

「(新人戦は)自分の持ち味をそれぞれが見つける場だと思っていた。だから、自分はみんなに自由に攻めさせて。自分としてはここは通用する、ここは通用しないというのが明確になったと思っています。(新人戦で)通用すると思ったポイントはリバウンドやディフェンスで相手を止めたり、プレッシャーを掛けてチームに流れを戻すとか。そういった”ディフェンスから流れが変わる”というのを見つけられました。だから、自分が(コートに)入った時にディフェンスがより強固なものになればいいなと。プレータイムは短いので、元気もあります。そういった所でチームの活力になれればと思っています。(田中井)」

田中井選手のように新人戦という機会をしっかりと活かし、リーグ戦につなげていたプレーヤーがいたことは嬉しい発見であり、今後も出てくることも期待したいところだ。

 
 
~リーグ戦もプレーオフを含め残り4試合
短期決戦であるインカレに向けてガード陣たちの成長は~

最後は、やはり”ガード陣”だろう。

前半戦は明治大のチーム・ディフェンスに対応できず、1年生ガード達の苦しむ姿が見られ、これまで多くのプレータイムを獲得してきたのは會田圭佑(2年)だった。だが、後半戦から吉川治耀(1年)の出場機会も多くなり、青学大戦では少しトップチームから離れていた齋藤拓実(1年)も勝利に貢献するプレーを見せた。

その3人ともが”下級生”。
塚本HCも「俺よりもガード陣の方が苦しいのはわかっている」と語る通り、能力の高い上級生たちを活かしつつ、”ポイントガード”として1部のチームを率いるだけの実力と経験を得るため、このリーグ戦はずっと厳しい状況に置かれている。2014_aita4(写真:會田圭佑(2年))

それでも話を聞くとしっかりと彼らの中に積り積もっていることがあることを感じられる。

「試合が終わった後に冷静になって振り返るとリングを一度も見ていなかった時があった。もっと攻めないといけないと。自分から切り込んでいけばディフェンスもカバーも来て流れも作れると思って。それと持ち味でもある速い展開を出せるようにボールをもらう位置も気にするようにした。ディフェンスについてはカットを狙いすぎて、「相手を困らす」という発想がなかったと気づきました。(吉川)」

「(青学大との)再延長戦は記憶の中では初めてで、しかも勝てて、プレータイムをもらえたのは1年目からいい経験をさせてもらえたと思っています。自分のスピードを活かすことが大事だと言われているのでランニングプレーとかをもっと増やしたり、ディフェンスはまだまでもっと間合いを詰めるようにしないといけない。ゲームの組み方もまだまだ。(齋藤)」

また、「試合に出る、出ないでは経験の差が出てくる。自分が試合に出れない時に治耀(吉川)や會田さんが活躍していると早く試合に出たいなという気持ちはあった。(齋藤)」というコメントを聞き、チーム内で切磋琢磨していることも感じられた。

だが、下級生ガードだけでない。上級生ガードの存在もいる。20141019_koyama2
(写真:小山耀平(4年))

「チームで戦う」試合を展開した青学大戦の最初のリズムを作ったのは黒崎海斗(3年)であり、途中出場の小山耀平(4年)もしっかりと試合をつないだことでチームに流れを作り、また、ベンチやコート外で下級生に声を掛けたり指導する岩淵俊紀(4年)の存在もかかせない。

課題としてあげられる”ガード”だが、それぞれが少しずつ何かを掴みかけていると信じたい。何よりも「チームとして戦いたい」と思っている明治大にとってやはりガード陣のゲームメイクはとても重要だ。特に短期決戦となるインカレではその重みはさらに増すだろう。

インカレまでプレーオフを含めて、公式戦はあと4試合。その貴重な場ををそれぞれが活かし、今年の彼ららしい「チーム」を作り上げていってほしいと願う。
Written by K
photo R

Share on Facebook
Share on Twitter

Leave a Reply