【2013関東トーナメント】5位決定戦vs早稲田大~それぞれが先を見つめ、考え始めた「個々の成長」から「チームの成長」へ~

by admin on 木曜日, 5月 16th, 2013

第62回関東大学バスケットボール選手権大会 5位決定戦 vs 早稲田大 の試合結果を掲載いたします。



◆試合結果

明治大学 68(14-15,19-7,18-15,17-23)60 早稲田大学

◆レポート

【前半】
開始早々、西川のジャンパーが鮮やかに決まり明治大が先制するものの、早稲田大は池田や宮脇の活躍で明治大からリードを奪うことに成功。エース河上も本調子でないながらしっかりと役割を果たす。一方明治大は、連戦の疲れもあってか、やや重たい攻めが続き、シュートがなかなか決まらない。それでも、エース中東や、このトーナメントを通して行ってきたインサイドでの攻めも効果的に決まり、流れを呼び込む。わずか1点のリードを許して1Qを終える。

2Qに入ると、互いにシュートを決めきれない時間帯が続く。いつもであったら取れるようなオフェンスリバウンドも今日はやや消極的になり、単調な攻めが多くなってしまう。明治大は3分間ノーゴールであったが、これを打開したのは、やはり安藤・中東で、華麗なドライブを見せてようやく逆転に成功する。すると、明治大は清水の連続得点、目の3Pと一気に早稲田大をつき離す。ディフェンスでも早稲田大をわずか7点に抑え、最後は、安藤が鮮やかにドライブで抜き去り、2ケタ差をつけて前半を終える。

【後半】
後半に入ってからも明治大は早稲田大に対し落ち着いた攻めで得点を重ねる。中東はアウトサイドのシュートが決まらない分、ポストプレーで決めるなど能力の高さをみせ、安藤も華麗なドライブなど安定感抜群のプレー見せ、早稲田大の追撃をかわす。早稲田大も池田が高確率でシュートを決め、粘るものの、目が連続3Pを決めて早稲田大を振り切る。最後は安藤が時間を使ってバンクシュートを決めてリードを広げて最終Qへ。

最終Qに入ると、早稲田大が一気に猛攻をしかけ、池田・山本らの3Pでジワジワと明治大との差をつめてくる。ただ、明治大も淡々と得点を返し、逆転されるまでには至らない。中盤で早稲田大玉井の3Pが決まり、5点差までつめられるも、中東が落ち着いて得点を重ね、再びリードを広げる。終始、落ち着いた攻めとディフェンスで試合を有利に進めた明治大が早稲田大の猛追を退け、余裕の勝利を収めた。

 


◆BOX

#0 川内慎太郎 3:17
* #2 目健人 18:45 9得点 (3P3本含む) 3リバウンド 1TO
#10 清水隆平 31:13 7得点 2リバウンド 1TO 2AS 1ST
* #12 中東泰斗 35:30 17得点 10リバウンド 3TO 1AS 1BS
#13 三井啓史 4:30
* #16 安藤誓哉 38:55 13得点 8リバウンド 3TO 3AS 1ST 1BS
* #22 西川貴之 31:21 10得点 1TO 1AS 1BS
#24 田中成也 1:36
* #51 皆川徹 23:17 8得点 5リバウンド 1TO
#89 土井慧吾 11:36 4得点 2リバウンド 2TO
 
(*:スターティング・メンバー)
 
 
◆試合速報
Twitterで試合速報を行っています。ご覧になりたい方は下記へ。
http://twilog.org/msup2011bb/date-130512

◆Photo Galley:2013関東トーナメント・5位決定戦vs早稲田大・表彰式~【Photo Galley】~
 
 
<<最終結果>>(※8位まで掲載
【優勝】青山学院大
【2位】東海大
【3位】拓殖大
【4位】筑波大
【5位】明治大
【6位】早稲田大
【7位】白鷗大
【8位】専修大
 
 
◆最優秀選手賞 張本天傑 選手(青学大)
◆敢闘賞 田中大貴 選手(東海大)
◆優秀選手賞 永吉佑也 選手(青学大) 、畠山俊樹 選手(青学大)、バランスキーザック 選手(東海大)、 ジョフ・チェイカ・アハマドバンバ 選手(拓殖大) 、坂東 拓 選手(筑波大)
◆得点王 ジョフ・チェイカ・アハマドバンバ 選手(拓殖大)
◆3ポイント王 目健人 選手(明治大)
◆リバウンド王 ジョフ・チェイカ・アハマドバンバ 選手(拓殖大)
◆アシスト王 笹山貴哉 選手(筑波大)
 
 
 
 

~関東トーナメントを終えて
掴んだのは「5位」と次のステップへと向かう自信~

 

明治大にとって怪我や調整不足などいくつかのアクシデントにより万全の体制ではのぞめなかったこの関東トーナメント。そういった状況でも、4年ぶりのベスト8入りを果たし、さらに「5位」という成績を収められたことは、満足とはいかないが少なからず今の明治大にチーム力があることを証明してくれたのではないだろうか。

また、インカレ、ALLJAPAN後からほとんど休みなしで練習に取り組んできた彼らにとってはその結果が無駄になっていない、結果が出せている、と次に向かう自信も得られた大会になったと思う。

最終日に彼らに話を聞いた。

 
 
 
~それぞれが先を見つめ、考え始めた
「個々の成長」から「チームの成長」~

「個人個人で去年はやってたんですけど…今年はチームとして戦った初めてのトーナメント(中東選手)」という言葉の通り、去年とは違い、「個々の成長」から「チームとしての成長」をそれぞれの選手が考え出していることを感じることができた。

「チームで勝つことを考えるのは当たり前」だと思うかも知れないが、去年の明治大はリーグ戦やインカレにおいて我慢に我慢を重ねてなんとか勝つことで精一杯だった。そういった状況ではほとんどのメンバーがチーム全体の成長を考えられる余裕などなかったように思う。

それが、この大会を戦い抜いた彼らは全く違った。

勝利は目指す。しかし、ただ勝つのではなく、チームとして「どう勝つか」、そしてそのためには「どうチームに貢献するか」をそれぞれが考え、コートでプレーしていたのだった。

昨年のインカレに引き続き、3P王を受賞した目選手。
その受賞よりも、大会直前に体調をくずし万全でない状態で大会に臨んでしまったことで「去年あれだけ試合に出ていた責任や自覚が足りなかった。だから、(チームに)迷惑しかかけていない」とチームにいい影響を与える側ではなく、迷惑をかけてしまったのが本当に申し訳ない、という点を一番にあげていた。

塚本HCが「春先から成長している」と評価している西川選手も去年まではプレーに迷いを見せることもあったがこの大会通して頼もしい活躍を見せている中で、ある試合では「ハーフタイムで得点差を確認した。それで20点差ぐらいにできたら、もうちょっと(チームとして)楽に勝てるような展開に持ち込めるな、と思って。それで、ここはタフにいこうと決めていました。(西川選手)」と好調さを自信につなげ、そこからチームの勝ち方を意識したプレーをしていたのだった。

その他の選手からもこういった「チームのために自分はこうすべきだった」「チームとしてこうしていきたい」という声は聞かれ、選手たちがまた1歩前に進もうとしているのを感じれたことは頼もしく、これからがさらに楽しみになった。
 
 
~上位への道を確実に歩みだしている
鍵は「メンタル面のレベルアップ」~

 

「(やらないといけないことが)個人としてもたくさんあるし、チームとしても多い。それをこれからでどれだけレベルアップさせられるか(目選手)」と多くの課題も見つかったようだ。

その中の1つにメンタル面のレベルアップが必要、という声も聞かれ、「強いチームと試合をする時は忍耐が必要。どっちが先にミスをするのか、どっちがリバウンドを取るのか、どっちが3Pを決めるのか。そういったメンタルのぶつかり合いや相手の心を揺さぶることができれば。そこを僕らコーチ陣がもう1つ上のランクの「駆け引き」を教えていかないといけない」と塚本HC率いるコーチ陣の指導にもぜひこれから注目したい。

 
 
 
~リーグ戦を見据えて
チーム内の競争が今、始まる その先には~

 
そして、やはり明治大が確固たる強さを持つためには、今コートに出ている6~8名のメンバーだけでは足りない。この早稲田戦と前日の専修大戦では勝利したものの、最後は相手に攻め入る隙を与え追い上げを許してしまったことは

「やっぱりもっと簡単にバスケットしなきゃ…離す試合は離さなくちゃダメなんですよ、昨日も今日も。それで10何人で戦わないと…。今日も(塚本HCに)言われたんですけど、リーグ戦がキツくなる。ましてや(インカレの)ファイナルに行くとなって、その前の2試合で精一杯の試合やっちゃったらファイナルがもたないんで。(安藤選手)」というように連戦を最後の最後まで戦い抜ける勝ち方を身に付けるだけでなく、さらなる選手の台頭が急務だということでもある。これから韓国遠征、新人戦、その他練習試合や夏合宿などを迎えるにあたり、リーグ戦までにはトップ・ベース含め、全員にチャンスがある。自らの良い部分を最大限にアピールし、苦手分野は克服する。明治大の進化のためには、メンバー1人1人のこれから一つ一つが勝負となるはずだ。リーグ戦が開幕するとき、誰がそのチャンスをつかんでいるか。明治大はまたここから新たなチームへと変貌をとげているはず。今から楽しみにしていて欲しい。
(写真上:表彰式・閉会式の様子。)
(写真中:春から好調を維持している西川選手。今回目選手が本調子ではなかった影響を感じさせない試合展開に貢献していた。)
(写真下:さあ、ここからまたチーム内の競争が始まり、明治大は次のステップへ!)

 
 
 

Written by K
Interview K&R
試合速報 M&R
Photo K

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