【2013関東リーグ戦】第15戦vs青山学院大~リーグ再開前日に送られた檄を力に変え 青学大から勝利を奪う~

by admin on 水曜日, 10月 23rd, 2013

第89回関東大学バスケットボールリーグ戦 第15戦 vs青山学院大 の試合結果を掲載いたします。



◆試合結果

 明治大 ○65(13-13,15-6,24-19,13-9)47● 青山学院大

◆レポート

スタート
明治大 #5森山、#16安藤、#22西川、#24田中、#50伊澤
青学大 #32畠山、#13鵤、#7野本、#9安藤、#25永吉

【1Q】
明治大・田中(成)のバンクショットから始まったこの試合。青学大のシューター・安藤(周)にスリーポイントを決められるとさらに連続得点を許し、2-7と青学大がリード。ここで、流れを引き寄せたのはこの日スタメン起用となった明治大・森山だ。スリーポイントを沈めるとこれに目が連続スリーポイントで続き、一気に11-9と逆転。すぐさま青学大・野本のドライブで11-11と同点にされるも、またもや明治大・森山が今度はドライブを決めチームを盛り上げる働きを見せる。最後、青学大・小林にフリースローを決められ、13-13で1Qを終える。
 

【2Q】
開始の約2分は両チームともシュートが決まらず。均衡をやぶったのは明治大・安藤(誓)。スリーポイントを決めると、続いて全員ディフェンスからボールを奪い、速攻を決めるとたまらず青学大タイムアウト。しかし、明治大ペースは変わらず。田中(成)がスリーポイントを沈めると、再び安藤(誓)がディフェンスに追い込まれながらもスリーポイントを沈め、残り5分で24-16と明治大がリードを広げていった。その後、惜しくもシュートは決められなかったが、明治大・森山がスティール、そして力強いディフェンスリバウンドで試合をつなげる。3分間ほど両チームの得点が止まったが、ここでも先手を取ったのは明治大。伊澤が得意のジャンプシュートを決め流れを掴むと、ディフェンスリバウンドを確実に取った明治大はコートを駆け上がっていた川内が安藤(誓)からのパスを受け取り、速攻。このプレーに明治大ベンチ、応援席は大歓声!!たまらずタイムアウトを取った青学大。しかし、その後も得点はできず。終わってみるとこの10分間は、明治大ディフェンスが魅せてくれていた。青学大の得点を高橋のスリーポイント、ジャンプシュート、そして永吉のフリースロー1本の計6点に抑え、28-19で後半へ。
 
 

【3Q】
3Qは明治大・安藤(誓)が会場を沸かせる。まずは自ら速攻で30-19の2桁差に。青学大・永吉に力強いセカンドショットをすぐさま決め返されるもディフェンスの裏をついてゴール下に走り込んでいた明治大・田中(成)にするどいアシストパス。さらには、スリーポイント、ジャンプシュートと得点を重ねる。その間、青学大は鵤のドライブ、永吉のゴール下などで得点するが明治大の勢いは止まらず今度は安藤(誓)と伊澤の合わせが決まり、さらに森山がオフェンスリバウンドからフリースローを獲得し、確実に決めると41-26の明治大15点リード。ここで青学大・高橋がスリーポイントを決めるも、とにかく明治大・安藤(誓)が止まらない。ディフェンスに当たられバランスをくずしながらもドライブを沈めるとベンチ、応援席だけでなく観客席からも歓声があがった。そして、そこに目がスリーポイントで続くとさらに歓声がわく会場。青学大・野本がジャンプシュートを決めるも、明治大・伊澤がディフェンスの隙をついてドライブ、さらには中東へのアシストパスも見せ、50-33とリードを広げていく明治大。西川のバスカンドライブも決まり、52-38で最後の10分間へ。

 

【4Q】
プレスをかけ、逆転を図る青学大に対し、少しミスも出た明治大。だがチャンスを得ると西川のジャンプシュート、田中(成)のスリーポイントなどで試合をつなげ、さらにリードを広げる展開に。中東から安藤、続いて伊澤から安藤の合わせも決まり、残り4分半で63-42。この試合、最大得点差となる21点ものリード。点差が離れてもコート上では「最後までしっかり」という声が聞かれ、最後は安藤(誓)がこの日23得点目となるジャンプシュートを決め、試合終了。65-47で明治大が価値ある9勝目を手に入れた。
 
(写真上:1Q 森山選手の3Pやドライブによる得点に沸く明治大ベンチ)
(写真下:後半開始直前 塚本HCがメンバーを集めている場面)

 


◆BOX

◆明治大学◆
#0 川内 慎太郎 3:48 2得点 1BS
#2 目 健人 26:30 9得点 (3P3本含む) 1リバウンド 3TO
* #5 森山 翔太(CAP) 24:12 7得点 (3P1本含む) 3リバウンド 1TO 1BS
#10 清水 隆平 4:20 0得点 2リバウンド 1TO
#12 中東 泰斗 17:29 2得点 6リバウンド 5TO 2AS 1BS
* #16 安藤 誓哉 38:07 23得点 (3P3本含む) 4リバウンド 3TO 3AS 3ST
* #22 西川 貴之 21:13 6得点 4リバウンド 1AS 1BS
* #24 田中 成也 31:23 10得点 (3P2本含む) 6リバウンド 3TO 1AS 2ST 1BS
* #50 伊澤 実孝 32:58 6得点 3リバウンド 2TO 2AS
 

◆青山学院大学◆
#0 船生 誠也 5:43 0得点 1リバウンド 1TO 1AS
#3 小林 遥太 24:28 2得点 3リバウンド 1TO 1AS
#5 高橋 貴大 19:22 11得点 (3P3本含む) 2リバウンド
* #7 野本 建吾 33:25 14得点 (3P2本含む) 8リバウンド 3TO 1AS
* #9 安藤 周人 13:31 3得点 (3P1本含む) 2リバウンド 1TO
#11 田中 光 9:25 0得点 2リバウンド
* #13 鵤 誠司 30:06 6得点 1リバウンド 2TO 1AS 1ST
#18 笠井 康平 4:43 2得点 2TO 1AS 1ST
* #25 永吉 佑也 34:54 9得点 8リバウンド 2TO 1BS
* #32 畠山 俊樹(CAP) 24:23 0得点 2リバウンド 2TO 1AS 3ST
(*:スターティング・メンバー)
 
 


◆試合速報

Twitterで試合速報を行っています。ご覧になりたい方は下記へ。
http://twilog.org/msup2011bb/date-131019

◆Photo Galley
2013リーグ戦・第15戦vs青山学院大~【Photo Galley】~
 
◆次戦以降の試合情報
「カレンダー」ページをご覧ください。

 
 

~試合前日に送られたHCからの言葉に応え 勝利を掴む~
 

今年度の関東大学1部リーグは第6回東アジア競技大会(中国・天津、10/6~15開催)の代表選手が多く在籍したため、約3週間に及ぶ休止期間が設けられた。リーグ再開までの練習は「空いた3週間でディフェンスのフットワークやポジションの確認などをやってきたので、どれだけディフェンスができるかが課題だ、と言われた(西川選手)」とオフェンスよりも原点に返るディフェンス強化をメインに取り組んできた。

そして迎えたリーグ再開の前日。塚本HCから4年生たちに檄が送られたという。(写真:試合終了のブザーがなり、勝利に沸く明治大ベンチ)
 
 

彼らの多くはこれまで思うようなプレーができず歯痒い日々を過ごしてきた。しかし、その日々を耐え抜きようやく今年から安定したプレーを見せ始め、そして信頼を勝ち取っていった。その彼らと時にはぶつかり、時には叱りながらもずっと成長を見届けてきた塚本HCから4年生たちに向けて送られた言葉とは「塚本さんから「この14試合でお前たちは成長したし、特に4年生は幾度となく落とされてここまでやってきた。もう入替戦はない。この4年間、お前らは苦しんできたんだから残り4試合は全力で楽しんでやれ。」と言われました。(田中選手)」というものだった。

そして、迎えたリーグ再開日。4年生たちはその言葉に十分に応える活躍を魅せ、そして明治大は青学大に勝利した。

 
 

~チームが待ちに待っていた戦力が登場~
 

その中でも森山翔太選手(4年)の活躍がこの試合で明治大に勢いをもたらしたのは間違いない。この試合、東アジア代表で選ばれた中東選手(3年)のコンディションを考慮して代わりにスターティングメンバーで出場。これまではどこかプレーが縮こまることが多く、本来持っているスピードや豪快なダンクを軽々と決める優れた身体能力を活かしきれずにいる印象があった。(写真:森山翔太選手(4年)

だが、この試合は違った。どこか吹っ切れたようにプレーをしていた。「今までのリーグ戦は自分の中でうまくいかないというか、チーム(の活躍と自分の出来)と少し開きが出てきちゃっていてモヤモヤしていました。ですが、残り試合も少ない。それに昨日の練習で塚本さんに「何のために明治に来たのか考えろ」と言われたのが結構自分の中で気持ちが変わるきっかけになって。だから今日は結果はどうであれば最初から思いっきり行こうと思ったし、負けたら自分で責任取るつもりでいました。(森山選手)」

この気持ちを胸にコートに立った森山選手(4年)は、1Qで青学大を引き離すきっかけとなる3Pとドライブを決めた。「昨日「スコアラーとしてお前をチームに置いているんだから、お前の良さを考えろ」と言われて。ディフェンスはチームでやるのでしっかりとやるのは当たり前なんですが、オフェンスでは点を取ることが自分の仕事だし、点を取ることがやっていてバスケが楽しいと思うので。攻める回数は少なかったですけど、青学大相手にもできたので自信になりました。(点を決めると)チームも盛り上がってくれるのもありがたいです。自分に取ってよかったことがチームにもよかったというのがすごい嬉しい。やっと力になれているのかな、という感じです。(森山選手)」と本来の持ち味であった得点能力をやっと発揮できたことで森山選手(4年)のこれからが間違いなく変わるだろう。

早速、日曜の大東大戦でも得点にディフェンスにリバウンドとチームに貢献するプレーを見せてくれた。頼もしい戦力がまた1人増えた明治大はこれからますます加速していくだろう。
 
 

~ここまでチームがあがってきた裏に 牽引し続けてきた存在あり~
 

そしてそのメンバーたちを牽引するのは間違いなく、安藤誓哉選手(3年)だ。(写真:安藤誓哉選手(3年))
この試合、両チームトップの23得点をあげ、勝利に貢献しただけでなく、青学大のディフェンスをかいくぐりドライブや3Pをねじ込む姿にチームからだけでなく会場も沸かせた。

去年のリーグ戦は常に入替戦回避を意識せざるおえない戦いが続き、最終戦勝利で辛くも回避した。勝ち星が思うようにつかない中、2年生にも関わらず安藤選手は「明治大を強くしたいんです。(安藤選手)」と口にし、そのためには自分には何が必要か、まわりの選手たちに何が必要かを考え、そしてプレーをしていた。そこから今のような頼もしいチームに成長するまでは安藤選手、中東選手(3年)が中心となり、引っ張りながら支えながらここまでたどり着いたのだ。ここからだ。頼もしさが増したチームメイトとともに安藤選手が明治大の司令塔としてどうゲームメイクしていくのかにもぜひ注目してほしい。
 
 

~残り試合をどう終えるのかがカギ~
 

明治大はすでにインカレに向かっている。勝利したとはいえ、強豪校には変わりない青学大。この試合は、持ち味のオールコートプレスやボールを奪ってからの無駄のない速攻などが影を潜め、どこか精彩を欠いたように見えた。だが、インカレではコンディションを調整してくるだろう。そういった相手に勝利し、インカレで頂点を目指すためには今の自分たちの出来に満足し、加速どころか後退しないよう、今一度気を引き締める必要がある。そして、残りの試合は決して消化試合などではない。1つでも上の順位を目指し、1つでもレベルアップすることが次につながっていくはずだ。

残り試合について「この結果に慢心せずにやるのが一番だと思います。これだけできる、というのがみんなわかったと思うし、ただこれでチャレンジャー精神を忘れたら絶対だめだと思うので。(田中選手)」「今日ぐらいのディフェンスをベースにやれるくらいにして、ここからの試合はステップアップするチャンスと捉えてやっていきたいです。(西川選手)」というコメントが聞かれ、彼ら自身も残り試合の終え方が重要であることはわかっていた。今プレータイムを多くもらっているメンバーがスキルアップを目指すのはもちろんだが、ベンチメンバーの奮闘による『チーム力の底上げ』も必須だ。もうすぐ終わりではない。まだまだこれからだ。ぜひそういった思いで最後の週に挑んでほしいと願う。

 
 

Written by K
試合速報 R&M
Photo K

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