【2013関東新人戦】5~8位決定戦vs大東文化大~身を以て経験した「敗戦後からの切り替えの難しさ」~會田選手、吉本選手コメント掲載

by admin on 月曜日, 6月 17th, 2013

第52回関東大学バスケットボール新人戦 5~8位決定戦 vs大東文化大 の試合結果を掲載いたします。



◆試合結果

5~8位決定戦 明治大 66(11-23,13-24,16-15,26-24)86 大東文化大

◆レポート

【前半】
明治大…#5會田・#13三井・#50伊澤・#55吉本・#99平佐田
大東文化大…#7渡部・#13北村・#25小松・#68花井・#99山崎

會田のシュートで先制した明治大は、すぐに大東大・渡部の3Pで返されるも會田が今度はフリースローをもらい、悪くない入り方。しかし、その後の明治大は前日の疲れもあってかすべてにおいて重苦しいプレーが続いた。ディフェンスでは大東大のエース山崎を止められず、リバウンドでは大東大の高さに苦しみ、そしてオフェンスでは伊澤・吉本という得点源に対するマークが厳しく、なかなか自分たちのリズムを作れずにいた。その間に大東大は相手のターンオーバーから次々と得点。反対に明治大は残り4分間ノーゴールで点差をつけられ、11-23で1Qを終えた。

2Qに入ってから少しずつ調子を取り戻していく明治大だったが、大東大の勢いは止まらず、我慢の時間帯が続く。それでも、代わって入った三井が意地をみせて得点を重ねると、大東大・渡部のアンスポで流れは明治大に傾きかけた。だが、ここでも大東大の山崎がドライブに3Pと明治大の流れを断ち切り、つき離されてしまう。明治大は本来のシュート力が戻らず、フリースローでの得点にとどまり、24-47と差を広げられて前半を終えた。
 
 
【後半】
どうにか点差を詰めていきたい明治大は、得意のアウトサイドシュートを狙うも、なかなか決まらない。それでもDFから立て直そうと、必死でルーズボールにくらいつく。しかし、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスで大東大に得点を許し、流れは変わらず。タイムアウト明け、三井がなんとか打開しようと攻め始めると、小谷・田中井もシュートを決めるなど、明治大の1年生たちが奮起。すると、残り22秒で三井が3Pのバスカンを決めて4点プレー!!良い流れのまま、40-64で最終Qへ。

4Q開始直後、明治大は秋葉が3Pを鮮やかに決め勢いに乗ると、3Q終盤から継続していたオールコートDFで勝負に出る。すると、大東大のターンオーバーが増え、吉本のスティールからの速攻に対するファールがアンスポになるなど一気に明治大ペースに。さらに田中井の3Pが決まり、大東大はたまらずタイムアウト。しかし、明治大の勢いは止まらず、三井の3Pが決まり、続けて吉本も3Pを沈め、残り4分で58-68の10点差まで追いつめた。
 しかし、フリースローなどで確実に点差を縮めることが出来ず。その間ここまで大東大の得点を4点に抑えていた明治大ディフェンスだが、山崎に勝負どころできっちりとシュートを沈められると勢いを取り戻した大東大を止められず。最後は明治大の猛追を振り切り、大東大が66-86で勝利を収めた。

 


◆BOX

#1 税所 啓 1:36 1TO
* #5 會田 圭佑 18:16 7得点 1リバウンド 1TO 2ST
#9 田中井 紘章 8:22 5得点 (3P1本含む) 1リバウンド 1TO 1ST
#11 杉本 真太郎 1:36 1得点
* #13 三井 啓史 30:16 18得点 (3P2本含む) 3リバウンド 1TO 3ST 1BS
#20 秋葉 真司 20:54 8得点 (3P1本含む) 2リバウンド 1TO
#26 小谷 拓哉 18:55 5得点 4リバウンド 1AS
* #50 伊澤 実孝 26:11 10得点 3リバウンド 1TO 1AS 2ST
* #55 吉本 健人 30:18 9得点 (3P2本含む) 2リバウンド 2TO 1ST 2BS
#88 黒崎 海斗(CAP) 18:36 1得点 3リバウンド 1TO 4AS 1ST
* #99 平佐田 葵 25:00 2得点 7リバウンド 2TO 2ST 1BS
(*:スターティング・メンバー)

◆試合速報

Twitterで試合速報を行っています。ご覧になりたい方は下記へ。
http://twilog.org/msup2011bb/date-130615

◆Photo Galley
2013関東新人戦・5~8位決定戦vs大東文化大~【Photo Galley】~
 
 
~わかっているつもりだった…身を以て経験した「敗戦後からの切り替えの難しさ」~
 
わかっているつもりだった。
「負けた後の試合に対し、どう気持ちを切り替え奮い立たせて戦うのか。それが大事。」だということを。

だが、試合前から前日までとは違った空気が流れていた、と多くの選手が言葉にした。それぞれがどこかでそれを感じつつ挑んだのが、5~8位決定戦・vs大東大。前日まで噛み合っていたディフェンスやオフェンスは影をひそめ、そのまま終えてしまった前半。ハーフタイムでは全員で集まって話し合う姿が見られた。もちろん、気持ちのコントロールだけでなく、続く連戦に疲れもあっただろう。
 
「だが、このまま終わってはいけない。」

 
後半からは、それぞれが自分なりに流れを変えようと仕掛けた。
會田選手は3Qの出だしで自らダブルチームを仕掛けにいき、吉本選手は攻撃の柱としてオフェンスの負担を軽くしようとアウトサイドシュートだけでなく積極的にドライブを仕掛け、黒崎選手は「伊澤が交代でベンチに下がった時、メンバー5人を見たら、もう速い展開で攻めていくしかないと思った」とプレッシャー・ディフェンスからの速攻を狙った。

そして、秋葉選手がルーズボールに飛び込み、誰かが点を決めれば、「ディフェンス!!」という大きな声で引き締めると明治大が流れを掴んだ。すると20点近くあった点差が徐々に縮まり、4Q残り3分27秒で59-68の9点差。その追い上げに会場がざわついた。これはいけるかもしれない。
 
 
~力を出し切れなかった悔しい敗戦…これも『経験』とプラスに考え、次へと向かう~
 
しかしここからの打開策がなかった。後半だけの点差を見ると、42-39と明治大が勝っている。悪すぎた前半で引き離された点差を埋めることは難しかった。試合後に選手たちは「わかっているつもりだったけれど、(経験がなく)気持ちの持ち方がわかっていなかった」と話した。

追い上げられた、ということは力はあるはずだ。だが、それをちゃんと発揮できなければ、勝利は遠いのだ。

「若いチームやったから。仕方ないです。この経験も(ベスト8決定戦で)専修大に勝って経験できたから。何でもプラスに考えていきたいです」(吉本選手)という言葉の通り、勝利はつかめなかったが本当の戦いであるリーグ戦やインカレで戦力として戦えるようになるにはこの結果をプラスに捉え、活かしていくしかない。

次の日の新人最終戦、惜しくも負けてしまったがこの試合とは違った明治大メンバーがそこにはいた。この大会に出場していた彼らはまだ下級生。下級生だからこそチャレンジできる時間や機会もあるはずだ。そして、その間に出会った何かのきっかけ1つで大きな成長と遂げるチャンスも持っている。

それを引き寄せられるかどうかは自分次第。彼らがどういった成長を遂げるのかぜひ見届けてほしい。

 
 
~Interview~

 

◆#5 曾田 圭佑選手(1年・市立柏)

春先の関東トーナメントでは上級生に交じってベンチ入りし、韓国遠征メンバーにも選出。そしてこの新人戦では1年生ながらゲームメイキングを託されていたのが會田選手だ。インタビュー中、言葉は少なかったがしっかりとした考えを持っているように感じられた。まだ入学したてで少し遠慮している部分もあるだろうが、夏の練習を終えた頃にはチームにしっかりと融合しているはずだ。今季のリーグ戦では間違いなく明治大の戦力となる選手だけにぜひ注目しておいてほしい。(※2013.6.15試合後のインタビューとなります。)

 
—-ここまで新人戦を戦ってきてどうですか?
最初の方は全然まとまりがなかったんですけど、試合をやっていくにつれてチームワークも高まってきていて、チーム的にも成長していていいと思います。あとは個人的にもやっとどんな役割をやればいいのかわかってきてやりやすくなってきました。
 
—-その役割とは?
流れを読んで1本大事に攻めたり、ドライブで切り込んで外にパスを出してアウトサイドシュートを打たせたりとかですね。あとは、伊澤さんが最初の起点なんでそこをうまく使っていきたいです。
 
—-それでは前日の拓殖大戦の最後のシーン(※)についてですがあの時を振り返ってみてどうですか?(※4Q残り56秒、61-63の2点ビハインドの状況で明治大スローイン。この後のプレーでミスをしてしまい、拓殖大にボールを奪われてしまった場面があった)
(直前のタイムアウトで塚本さんから出された指示で)最後吉本さんに出せれば出すという感じだったんですけど、自分は出せると思ってパスを出して。それが自分のミスで(ボールが)内側にいってしまいました。それを(拓殖大に)スティールされてしまって。その瞬間は試合の流れを切ってしまったと感じましたし、試合後もショックでした。けど、みんながそんなに責めてこなくて。ただガードなのでそこでミスしちゃいけないと思いました。
 
—-それでは、今日の試合はどうでしたか?
今日はディフェンスが全然できていないくて、リバウンドも取れていなかったので3Qの出だしで自分からダブルチームとかを仕掛けに行ったんですけど…最初からもっと仕掛けたりして自分たちのペースに持って行けたらよかったなと思いました
 
—-そうだったんですね。會田選手の大学バスケは始まったばかりですが今後どういう選手になりたいというのはありますか?
そうですね…憧れは誓哉さん(安藤選手)です。ああいう点も取れてチームも引っ張れてみたいな。あと、チェンジオブペースと言うか緩急の付け方がうまいので、そういうのをマネしてやっていきたいですし、フィニッシュのパターンも多彩なんで。体の使い方もうまいですし。
 
—-なるほど…それでは、明日は新人戦最終戦となります。どういった試合にしたいですか。
やっぱり出だしですね。今日は負けた後、ということもあってアップからグダグダになっていたし、それで出だしも悪かったんで。そこはみんなで話し合いをしましたし、(気持ちを)切り替えて移動とかもしっかり速くしたりとか、とにかく変えていきたいです。
 
 

 
 


◆#55 吉本 健人選手(2年)

この新人戦、好調だったシュートでチームを牽引していた吉本選手。昨年はトップチームにいながらもなかなか結果の出ない1年間だった。しかし、その状況を耐え抜き、この大会では大きな飛躍を期待させるプレーを見せてくれた。また吉本選手にとってはこの試合自体が何かきっかけを掴む試合となったようだ。自分で掴み取ったきっかけを今後活かせるかどうかはこれからの活躍しだいだ。必ず見せてくれる、そう期待したい。(※2013.6.15試合後のインタビューとなります。)

 
—-まずは、ここまでの新人戦について。いい流れを作ってきた選手の1人が吉本選手だと思うのですが、今日の5位~8位決定戦までの試合を振り返ってみてどうですか?大会前からシュートの調子が良かった、とも聞きましたが。
はい。シュートの調子が良くて。自分でも怖いぐらいに入りました。でも、調子がいいから打って行こうとは思っていて。それと、試合の中で(シュートが)決まらない時があっても『いつか自分が絶好のチャンスで打つ時が来るから』とそれまで気持ち切らさずに、常にやっていました。
まあ、でも自分はディフェンスが一番の持ち味だと思っています。自分の中でディフェンスからリズム作ってディフェンスを頑張ったらいいシュート打てると思っているので。

—-この新人チームにおいて、2年生として引っ張っていこうなど、何か自分の中で意識していることなどはありましたか?
はい。新人戦に向けて練習が始まってからは、自分は去年ずっと1年間トップチームでやらせてもらったし、他の人よりもいろいろ経験させてもらったのでそれをいろいろ活していこうと…なんていうんですかね、そういった分みんなよりは余裕を持ってできたと思います。

—-それでは、昨日の悔しい敗戦となった(準々決勝)拓殖大戦についてお聞きしたいのですが。
自分個人としては、別に何かあったわけではないんですが、拓殖大には(吉本選手の母校・藤枝明誠高から)祐眞さん(藤井選手・4年)、慎之介さん(大垣選手・3年)、そして自分の代がいなくて成田(成田選手・1年)がいて。なんとなくなんですが、何かあったわけではないんですけど拓殖大に何かモヤモヤみたいなのがあって。だから、昨日の試合は勝ちたかったんです…でも、勝ちはできなかったですが、力を出せた試合(※)だったと思うので自分としては大学に入って一番楽しい試合でした。(※拓殖大戦では3P5本を含む23得点)
 そういうのもあったし、大学1年目はいろいろあって結果も出せなかった…だから、昨日の試合は負けたんですけど、明治に来てよかったと思えた試合でした。ただ勝てなかったのは本当に残念ですけど…そのリベンジはリーグ戦で頑張りたいですね。あと、後輩の成田とマッチアップできて楽しかったです(笑)

—後輩だとやりやすい部分などはあるのでしょうか?
ある程度はわかっているので…やりやすいというよりは楽しかったですね、高校の時みたいで。高校の時も練習中のゲームとかでよくマッチアップしたし。

—-そうだったんですね。その敗戦後のこの試合。切り替えるのは難しかったと思うのですが、疲れはどうでしたか?
(疲れは)ありますが、それは言い訳じゃないですか。リーグ戦ではみんな疲れながらやらなきゃいけないから、それを理由にはしたくない。
みんなも昨日負けたからと言って気持ちが下になることはなくて、まあいい勝負ができた、という前向きにはなっていたんですけど、それが返って浮つきになってしまって。負けた後の試合について塚本さんにも言われたんですけど、やっぱり経験したことがないから。去年のリーグ戦メンバーにも入れていなかったので、わかってはいたんですけど、そこは気持ちの持ちようがわからなかったですね。
でも、前向きに考えて、それを経験できたから明日に活かしたいですね。負けた後は自分に言い聞かせるというか。自分が思っている以上に引き締めないとああいう試合になるんだな、と思いました。

—-この試合は明治大らしさをなかなか出せない苦しい状況の中で、なんとか自分で状況を打開しようと攻め込むシーンが良く見られましたが?
はい。それはここまで伊澤と僕が得点源の柱だったから、僕らが無理に攻めてでもオフェンスの負担を軽くしてリズムをよくした方がいいと思って。

—-10点差に追いついた時はいけると思ったのですが。
はい。まあ、若いチームやったから。仕方ないです。この経験も(ベスト8決定戦で)専修大に勝って経験できたから。何でもプラスに考えていきたいです。

—-明日はどう終えたいですか。
明日はこのメンバーで戦う最後の試合だし、みんなで盛り上げて今日みたいな試合にならないようにしたい。明日引き締めてやりたいです。

 

 
 

Written by K&R
Interview K&R
試合速報 R
Photo K

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